2005年12月31日

ホテルで新年を


 「いつだったっけ、大晦日に一緒に明治神宮に行ったの。」

 「もう随分前よ。でも、一度、新年をホテルで迎えてみたかったのよ。」

 「どんな気分?」

 「かなり新鮮。ねえ、紅白とか、テレビをつけないでね。」

 「なんでだよ。ま、別に特に見たいということもないけどね。」

 「いいじゃない。こんなこと、なかなかないのだし、ゆっくり
して。携帯の電源も切ってね。どう、ワインを持ってきたのよ、飲まない?」

 いつになく彼女が饒舌だ。「携帯の電源を切ってね」と言いながら、いたずらっぽく睨みつける。いつの間に持ち込んだのか、赤ワインのボトルと、チーズの包みを手に微笑んでいる。

 新宿の高層ビル街から見える街は、普段と変わらないようにも、
少し違ったようにも見える。

 時折、廊下を楽しそうな声が通り過ぎるのが聞こえる。カウントダウンのパティーに行くのだろうか、それとも初詣に出かける気の早い客だろうか。

 「どうする、初詣、明治神宮にでも出かけるかい?」

 「そうねえ。ねえ、今回は、どこにも行きたくないのよ。駄目?」

 「おやおや、珍しいね。君が、どこにもでかけたくないなんて。」

 「初詣は、明日にして。今日は、二人っきりで、東京の夜景を見ていたい。もし、起きていられたら、こっちの方角だと初日の出が見られるんじゃない?」

 「ああ、起きていられたらね。それに、晴れるかな。雲がかかっていそうだけど。じゃあ、とりあえず目覚ましをかけておこう。えっと、新聞に初日の出の時間があったな。」

 このホテルの部屋を予約するのも、苦労したんだ。確かに、ここから出かけてしまうのはもったいないかも知れない。眺めも申し分ないし、彼女は一緒にいる。ワインも、チーズもある。それに、彼女へのお年玉も、僕のかばんの中に入っている。

 今年は、彼女も僕も忙しくて、一緒にゆっくりとする暇が少なかった。それに、二人とも出かけるのが大好きで、時間ができると、ショッピングだの、映画だの、祭り見物だのと、そういえば、こうしてゆっくりふたりで寛ぐ時間がなかった。

 年末もそうで、数日前も僕は、時間がぽっかり空いて、梅田で3時間ほど、男一人のショッピングをしたのだ。買い換えようと思っていたシェーバーを電気店で買い、後はなにをすると言うでもなく、書店やデパートをぐるぐる歩きまわっただけだった。歳末の楽しげな雰囲気に飲まれたのか、なんとなく華やいだ気分になって、目に留まったセレクトショップで、彼女へのお年玉プレゼントを買ったのだ。キーホルダーと、携帯用のストラップをお揃いで。女性モノを買うのは、苦手だ。すぐに店員が寄ってきて、「贈り物ですか?」なんて聞いてくる。だから、僕的には、結構、思い切ったのだ。と、言っても、実は今年は忙しくて、クリスマスプレゼントを贈れなかった、その代わりなのだけど。

 いよいよ、新しい年。0時。窓の外が賑やかになる。彼女とキスをする。新しい年も、一緒にいられますよう・・・

*写真は、新宿の京王プラザホテルのロビーです。
   

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2005年10月03日

帝国ホテル(4)〜客室から


 新幹線って、本当に長い。東京駅に発着する新幹線が、ゆっくりと眼下を通り過ぎていきます。

 「こんな風に見えているものなんだ。」

 有楽町界隈が眼下に広がります。

 客室の窓から見える風景も、宿泊客にとっては重要なもの。

 社会人に成り立ての頃、あのビルで働き、この街を歩いていたのだと思って眺めると、また感慨もひとしお。

 ソファに座り、暖かい紅茶を入れて、忙しく上下する電車を眺めながら、くつろぐ最高のひととき。

写真中央に見えるのがJR有楽町駅。右の白いビルが、銀座マリオン。左下の白いビルは、日比谷シャンテ。左手奥が東京駅になります。  

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2005年10月02日

帝国ホテル(3)〜デザイン


 ホテルやバーのコースターを集めている。

 小さな円の中に、どのように自分たちの個性を表現するか。これは結構、難しい作業だろう。

 客室のコースターは、ホテル全体のシンボルマークがデザインされている。一方、メインバーの「オールドインペリアルバー」は、旧本館のデザインを施してある。

 皿のデザインも、実は旧本館の設計者であるフランク・ロイド・ライトによるものだ。鮮やかな色と幾何学模様は、充分に現代でも通用する。

 バーについても書いたが、ホテル全体が落ち着いた上質な雰囲気だ。客室も、同様。中には、そのあまりのシンプルさに驚く人もいるようだが、客室もバスルームもミニバーやクローゼットに至るまで、微妙なバランスを保って、独特の雰囲気を維持しているところが帝国の帝国である点だろう。

 どこと言って派手さもないこの二つのコースターたちも、増えてきたコレクションの中に混ぜても、決して埋もれてしまわない個性的なデザインだ。
   

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2005年10月02日

帝国ホテル(1)〜行ってきました


 帝国ホテル、泊まってきました。

 東京駅で新幹線を降り、丸の内中央口へ。
クラッシクな東京駅の正面から、タクシーに乗り込み、
「帝国へ。」

 東京駅から丸の内を抜け、皇居のお堀を右手に、
オフィス街や帝国劇場を左手に見ながら、一路、帝国ホテルへ。

 帝国ホテルの正面にタクシーは滑り込み、ドアボーイの挨拶を受けます。

一歩、踏み込むとそこが帝国ホテル。

 都内のいろいろなホテルを知っていますが、やはり空気が違います。本館は1970年築。すでに30年が経っている訳ですが、逆にその時間が深みを増しているかに思えます。

 ここのところ、新しい高級ホテルが次々に建てられていますが、決して真似ることができないものが、「歴史」とそこから醸し出される「空気」でしょう。

 華やいだ雰囲気のロビーと、落ち着いた雰囲気のショッピングモール。
 押しつけがましくなく、丁重なフロント。てきぱきと多くのスタッフが動きながら、ざわつかず、にこやかな対応は思わず見とれてしまう。
 全てがなにか一種の「空気」に支配されている。

 帝国ホテルに泊まるのなら、この「空気」を創り出している「歴史」を知っておくと、より滞在を楽しめるでしょう。その一番のテキストが、『帝国ホテル 写真で見る歩み(IMPERIAL HOTEL A Legend in Pictures.)』

 客室のテーブルの上にさりげなく置かれている。上品なブルーの表紙で、ともすると利用案内か何かと思って、気が付かないかも知れない。

 開業から115年になる帝国ホテルの貴重な写真やエピソードなどが綴られている。そんな中には、歴史上の著名人はもちろん、マリリン・モンローが「寝るときに着るのは、何?」と聞かれて、「シャネルの5番」と答えたのが、このホテルだということも。

 写真や資料も多く、歴史だけではなく、建築やデザイン、写真に興味がある人たちにとっても、非常に関心がある一冊だろう。この、『帝国ホテル 写真で見る歩み(IMPERIAL HOTEL A Legend in Pictures.)』、宿泊者限定で購入することができる。三千円を越す価格は、少し勇気がいるが、大抵のアメニティが売店で購入できるのに比べると、自分への「記念品」としてもかなり魅力的だ。

 タワー棟の客室から、丸の内と東京駅方面の夜景を楽しみながら、この本を眺め、少し落ち着いてから、今回、どうしても行きたかったところに向かった。時間の関係で、レストランの開いている時間に間に合わなかったのが少し残念だが、帝国ホテルの中で行っておきたかったところは、大丈夫、今からでも充分、間に合う。そこは、メインバー・・・

   

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2005年08月30日

どこに泊まる?〜お財布に優しい個性派ホテル


「いやーキヨピーさんとか、コンシェルジュさんのお勧めのホテル、かぁーっ、ええけどな、つらいなあー

お財布を眺めて、ため息をついている男子も多いんと違うやろか。

そうRomance-Carは考えます。

   

かと言って、いつも出張で泊まる安ホテルじゃあ、芸がない。
お財布に優しくて、それでいて
もうちっと彼女を喜ばせるところはないだろうか・・・

あります

まず、一軒目

サクラ・フルール青山
 渋谷の駅から歩いてすぐにあるプチホテル。ヨーロッパ風の内装です。
 フロントも、猫足のデスクで女性担当者がにこやかに受け付けてくれます。女性の一人旅という滞在者も多そう。
 部屋の内装は、真っ赤だったり、真っ青だったりして、男子はちょっとびっくりしますが、おしゃれな感じになっています。女性を意識したホテル作りがなされており、ロビーはおしゃれなサロンのような感じ。
 東京の雰囲気にうまくあっているかも。
 残念なのは、ビジネスホテルを改装しているためか、若干部屋やバスルームが狭いことと、交通量の激しい交差点に面しているため、多少うるさいというくらい。
 青山といいますが、どちらかと言えば渋谷。交通は便利ですし、夜遅くまで出歩いて遊びたいけど、帰ってきたらおしゃれな部屋が欲しいという人にはぴったり。
 このホテル運営会社は、古いホテルなどの経営を引き継いだりしていて、ホテルそのものも老朽化したホテルを改築したもの。建築とかデザインなどに興味がある人にもお勧め。

 さて、二件目は、
アリエッタ ホテル&トラットリア
 こちらは、名前からも想像が付くように、軽やかなイタリアンデザイン。シンプル・モダンです。
 マンションタイプの建物で、なんとなく自分の部屋に帰ってきたような雰囲気を味わえます。
 部屋もシンプルで、居心地が良い感じ。取り立てて特別な設備はありませんが、充分です。
 トラッタリアという名前のように、本格的なイタリアンレストランもあり、数泊してのんびりしたいなあと感じさせます。「都心のリゾート」をイメージしているだけはある。
 難点は、「五反田」という関西人にはあまり馴染みの無い地名であるということ。ただ、五反田は山手線の駅で、品川や渋谷からもすぐ。駅から歩いても数分ですから、夜遊びしても大丈夫。意外と穴場です。

 最後は、絶対のお勧め。
 アグネス ホテル アンド アパートメンツ 東京
 ここは、本当に決めたい時に、大切な彼女と行きたいホテル。「こんなところに」と東京に詳しい人でも驚くところにある大人のホテルです。
 長期滞在の外国人エグゼクティブ用のアパートメントに併設されたホテルです。通りから入っているので、静かな雰囲気。
 場所は、神楽坂。JRもしくは地下鉄の飯田橋駅から歩いて数分です。
 良くも悪くも「大人」の雰囲気。男子は、しっかりしないと下手をすると自分の子供っぽさを露呈してしまって減点されるかも。
 飯田橋周辺には、フレンチのレストランやビストロ、イタリアンレストランなども、そう高くなく良い店が増えています。ここに泊まる日は、やっぱり二人して少しおしゃれしてそういうところに行ってみたいかな。

   

 ヨーロッパとかアジアの大都市には、スモール・ラグジュアリー・ホテルと呼ばれる部屋数は多くないし、☆の数もそこそこですが、個性的で落ち着いた雰囲気のホテルがあります。
 こうしたホテルが、そろそろ日本にも出てきてもいいのですよね。ただ、まだ数が少ないですし、密かにかなりの人気ですから、狙うなら、ネットとかでこまめに情報を集めて、早めに予約を入れるのがコツです。

 最近では、コンバージョンと呼ばれる老朽化したビルを活用したおしゃれなホテル作りも流行っています。デザインや建築に興味がある恋人同士なら、大手の巨大ホテルよりも話が弾むのでは。

 「えっ
 「なーなー、なってばあ ごっつうええホテルやねんけどな、なんでこんなホテル知ってんの あー、なるほどー。前に誰かと来たことあんねんな なーそーなん
 「げっ いや、あのな、その、えっとブログでな書いてあったから、えっと・・・・」

     

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